前回の記事(→半径?エッジの調整?『境界線を調整』の項目がワケわからんのでまとめてみた)が用語解説編であったのに対し、今回の記事は実践編です。
「スマート半径?何それ?」という方は前回の記事からご覧いただくことを強くオススメいたします。この機能って「すげぇ!超便利!」ってプッシュされてる割に結構クセがあるというか、きちんと理解しないまま使っても全然キレイに切り抜けないので…。経験談です(笑)
ではでは参りましょう〜。
ふわふわパーマを切り抜いて背景を黒に変更する
こちらのふわふわパーマちゃんを切り抜きたいと思います。
ペンツールやクイック選択ツールで人物を囲み、選択範囲を作成します。個人的には、髪の毛の内側寄りに選択範囲をとったほうがあとの調整がしやすいです。
選択範囲>境界線を調整を選択。境界線を調整パネルを開きます。
表示を[黒地]に変更。[スマート半径]にチェックを入れ、半径を[9.5px]に設定したら、[半径調整ツール]で髪の毛と背景の境目をなぞります。
[半径調整ツール]でなぞることにより、フォトショップに「ここはふわふわしている部分だよ!気をつけて調整してあげてね!」と教えることができるんです。
出力先を[レイヤーマスク]に設定したらOKを押して適用。黒で塗りつぶしたレイヤーに重ね、マスクを修正して完成です!
といっても上の画像はほとんどマスクの修正をしていません。ものすごい精度。
背景を白に変更する
背景の色を白に変えてみると…オウフ!とっても汚いですね。
再び『調整機能』にお世話になろうと思います。が、その前に汚い部分をごっそりと消してしまいましょう。黒色のソフトメカニカルブラシでマスクをなぞって消します。
レイヤーマスクサムネイルを左クリックで選択してから、右クリック>マスクの調整を開きます。『マスクの調整』と言っても中身は『境界線を調整』と同じでございます。
表示を[白地]に変更。[スマート半径]にチェックを入れ、半径を[9.5px]に設定したら、[半径調整ツール]で髪の毛と背景の境目をなぞります。
先ほどと同じように、出力先を[レイヤーマスク]に設定したらOKを押して適用します。
マスクを修正したら、スタンプツールで髪色を整えます。
スタンプツールのモードを[カラー]、不透明度を[40%]にしたら、髪色の濃い部分を[alt]キーを押しながらクリックしてサンプルスポットを設定します。
あとは色の薄い部分をひたすらクリックして、色を乗せていきましょう。
完成です!
こういう「ごまかし方」を身につけておくと、思いがけないところで役に立ちます。頭の片隅にでも置いといていただければと…(笑)
髪の毛修正の小ネタなど
髪の毛の描き足しは、簡単に見栄えがよくなるのでオススメです。
不透明度[10〜20%]の白いソフトブラシで、円を描くようにクルクルするとパーマっぽくなります。ボリュームの足りない部分や、短調な部分にアクセントとして用いるといい感じです。
こういった「背景ごと切り抜かれてしまった部分」は
いったん黒ブラシで消してから、小さい白ブラシでランダムに線を入れてあげると自然に見えます。
まとめ
『境界線を調整』はとても優秀な機能ですが、一朝一夕で使いこなせるものではありません。最初のうちはわけがわからないかもしれませんが、何度か練習して慣れていきましょう〜。
かくいう私もまだまだ使いこなすには至らず…精進します(;´Д`)
Photo by Fascinating Girl